遅ればせながら一昨年の夏からガラケーをスマホに変えて、スマホの可能性とか使い勝手を仕事面も含めて確認するため(と理由をつけて)、様々な事を試してきました。
SNSもインスタグラム、フェイスブックを始めましたし、スポーティファイも試してみました。
そうした中で元から好きなこともあって、スマホ用のマンガ・アプリをいくつもインストールして楽しませてもらっています。
その中でも初めに気に入ったのが左に表示している「ReLIFE」というマンガです。
主人公は、27歳になる海崎新太(カイザキ・アラタ)ですが、その脇を固めるだけでなく主人公に大きな影響を与える日代千鶴(ヒシロ・チヅル)を軸にして、学園ドラマのような人生ドラマのような不思議なお話が進んでいきます。(内容については是非お話をご自分でお読みください。お奨めです。)
はじめに戸惑ったのは縦スクロールというスマホならではの構成です。左の画像で見てもらうと分かりますが、上から下にスクロールアップさせていくことで話を読んでいきます。確かにスマホで見るのには適した方法ではありますが、マンガと言えばページをめくり、コマ割りされた絵をおっていくという昔ながらの固定観念しかなかったので、違和感を感じるのは仕方ないでしょう。(実際、作者さんも初めは戸惑ったと書いてあった!)
それでも話の内容から引き込まれるように読み続けてきて、いよいよ来週の土曜日が最終話になるのですが、今週話で縦スクロールの良さ・面白さがよく分かるシーンがありましたので、左にご紹介しています。
ReLIFE、人生のやり直し、みたいな意味だと思いますが、社会人になって落ちこぼれてしまった人を10歳若返らせて、高校生活をもう一度体験させ、生きていくことの楽しさ、素晴らしさを気づかせてあげようという「リライフ研究所」の被験者となったアラタ(海崎)とヒシロン(日代)の恋物語です。
被験者としての一年を終え、無事に社会人になったアラタですが、高校生をReLIFEしている時に、密かに恋したヒシロンとの再会を果たすのですが、その時の二人の関係をデリケートに、そして明確に表現されたシーンになっています。
二人が向かい合っている場面。下にミラー表示されているのは高校生として生活した二人の姿ですが、これが上から下へスクロールして行くと「あっ!」と思わず声に出したくなるような絶妙な演出効果を出してくれるのです。
うん、すごいな!という感嘆の想いと、コミックになって単行本にもなっているので、書籍ではどうやってこれを再現するんだろうという興味が沸々と湧いてきました。
スマホを通して、マンガも新しい時代に突入してるんだなぁと感心することしきりです。
ところで、上のマンガ、縦スクロール以外にもちょっと不思議なところがあると思いませんか?
そうです。セリフが英語になってるんです。
もちろんスマホで読むマンガでは日本語表記なんですが、これがほぼ同時期に英語に翻訳されてPCから見られるようになっているんです!
既に海外でも人気があるのか?それとも今後を見越して「英語版」を先出ししているのかは分かりませんが、これもすごい事だなと思います。
過去のマンガで人気作は、次々と翻訳され海外で出版されている事は周知のことですが、このように新作が同時進行で英語版で読めるというのは画期的です。
作者の「夜宵草」さんの構成力、画力にも脱帽ですが、これを世に出している出版社(?)の慧眼にも敬意を表したいと思います。
時代は変わっていく。でも美しい心は変わっていない。そんな思いもするニュータイプのマンガです。
** comico というマンガ・アプリで連載中です。 ***