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過日(2月21日)お知らせした神宮外苑の「1000本の樹木が伐採される」を提出する署名活動の件ですが、昨日、最終的な署名を打ち切り、昨日「小池都知事に要望書を提出」した旨のメールが入りました。

今日、小池知事に要望書を提出して、都庁で記者会見を行います。要望書の内容は下記に貼ってあります。
署名者の数は今朝8時に締め切ります。記者会見で見せる上記のポスターの数が決まります。その時までに追加の署名を集めることは可能であれば嬉しいです。家族全員は署名済みですか?最後のプッシュ、よろしくお願い致します!

要望書

「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」

2022年6月2日

東京都の都市づくり政策部 土地利用計画課を通じて小池百合子都知事に提出

今年の春3月2日、「神宮外苑1000本の樹木を切らないで~再開発計画は見直しを!」の5万人の署名者を代表して、「神宮外苑地区再開発計画を承認しないよう求める要望書」を提出しました。

残念ながら計画は3月10日小池都知事によって承認されてしまいましたが、その後もこの再開発計画の詳細が報道などによって明らかになるにつれ、驚きとともに疑念や不信の高まりはとどまることがなく、

本署名も8万人を超えるまでに至りました。

そして本日再び、(ここは6月1日に最終締め切りによる)人の署名者の思いを代表して、この2回目の要望書を提出いたします。

先週、5月26日小池知事は事業者に対して「幅広い都民の共感と参画」を得るようにと要請を出しました。

この要請には同意したいところですが、率直に言って、呼びかけるタイミングは遅過ぎたと言えるでしょう。

知事自身が承認し、ここまで固められた計画に、どのような参画ができるのでしょうか。

事業者が提案しているような植樹のイベント?まるで塗り替えのペンキの色を選ぶような表面的な「参画」なら意味はありません。

愛着のあるスポーツ施設を全て廃止し、文化財クラスのスタジアムを壊し、樹齢100年を超える木々を含む大量の樹木を伐採し、いちょう並木やその景観をおびやかす。

そして計画を進めるプロセスにおいて最も重要な情報開示と住民との合意形成というパブリックガバナンスも十分ではありません。

こんなにも問題の多い計画、今のままでは市民の共感を得られるはずがないのは明らかです。

また、樹木伐採について「現在約1,900本を約2,000本へと増やす計画」であるとして批判をかわそうとしていますが、1000本の大木を切っても1,100本植えればプラス100本だから問題ないというのは、これまで通り「緑の環境の質」「文化財としての樹木」に対する認識が欠けていると言わざるをえません。

どんなに新しい木を植えて数合わせしても、100年の杜の樹木の代わりにはならないのです。

この再開発事業には国立競技場建て替えの際のオリンピック開催のように、いつまでにという明確なタイムリミットがありません。

しかも「競技の継続性」を第一の理由に掲げてリレー式に解体と建築を行う計画日程は、相互に連携し合っているため、全ての条件が揃わない限り、最初の建築工事に着手できないはずです。

だからこそ拙速に工事の着手に向かわず、慎重に再考することが望まれます。

小池知事は、今明確な選択を迫られています。この再開発計画をこのまま強行すれば「神宮外苑を破壊した都知事」として皆の記憶に残ります。もし、一旦立ち止まって計画をゼロベースで見直し、全てのステークホルダーが参加できるプロセスで「神宮外苑の未来を都民と共に考える仕組み」を作れば、ご自身が掲げるSDGs政策の実践者として高く評価されるに違いありません。

小池知事には是非後者の英断をして頂きたいのです。それは、神宮外苑を愛する多くの都民、国民の皆さんと小池知事双方にとって良い結果をもたらすでしょう。

100年先の未来を見すえて、改めて都民の声に向き合い、「幅広い都民参画」を取り入れながら、じっくりより良い計画に練り直して欲しいのです。是非、知事の呼びかけで事業者、都市計画や環境問題の専門家、そして都民を集めてオープンな協議の場を作って頂きたい。

本物の都民の共感を得られるよう見直すこと、それこそが「創建の趣旨にかなう」ものであると信じています。

以下にこの計画が抱える課題やそれに対する実現可能な提案をあげます。

①「誰もが親しめるスポーツクラスター」を目標に掲げながら、軟式野球場、ゴルフ練習所、フットサルコート、バッティングセンターなど一般市民が利用できる公益性の高い施設がことごとく廃止されるのは大きな矛盾です。

この不公平なトレードオフについて、きちんと議論も説明もされていません。代替施設の提案も含めて再考を求めます。

②神宮球場とラグビー場のリノベーションの可能性の検討。神宮球場や秩父宮ラグビー場は、これらの施設の改修について、費用や環境負荷など今一度比較検討して分析する必要があります。

建て替えではなく、改修工事にすることにより、歴史的価値の喪失を回避するとともに、多くの樹木や生態系の環境が守られます。

またCO2削減、ゼロエミッションの面から見てもSDGsの目標にも適います。

「競技の継続性」については、新国立競技場など代替施設の利用、シーズンオフを利用する改修工事など様々な選択肢の検討が可能です。

③上記のうち、特に明治神宮球場については、重要文化財聖徳記念絵画館と同年に同じ設計者により竣工した外苑における一連の歴史的建造物であり、文化財としての価値を有しています。文化財として改修保存することで神宮外苑の価値を高め、魅力的な再生のシンボルになるでしょう。

尚、競技の継続性をキープしながら改修した好例として、神宮球場より2年古い甲子園球場があります。

オフシーズンだけの工事で、試合を止めることなく、足かけ4年で改修工事を完成しています。

④すでに莫大な赤字を重ねている新国立競技場の隣に、新しくラグビー場を建設することの意味、財政面の収益予測などが必要です。

⑤「樹木の状態などを詳細に調査・公表」「設計の工夫などにより極力保存または移植」「神宮外苑の豊かな自然環境の質の保全に努める」

としていますが、樹木の保全についてはまだまだ精査が必要です。建築計画優先で保存と移植の判断をするのではなく、神宮外苑固有の緑の環境として保全されるよう、樹木医だけでなく環境全体に知見のある専門家による調査が必要です。

⑤特に、必ず守ると約束した大前提である「4列のいちょう並木は保全には万全を期する」ためには根系(こんけい)調査などの入念な調査の上、建築計画を抜本的に見直す必要があります。神宮外苑のシンボルであるいちょう並木の保全は都民、国民に対して果たすべき大きな約束です。慎重な検討が望まれます。

⑥代替案の比較検討。現在すでに都や事業者に対しプレゼンテーションされている日本イコモス国内委員会による「樹木の伐採を回避し『近代日本の名作・神宮外苑』を再生する提案」について詳しく検討するべきです。

樹木と神宮外苑の固有の環境、歴史的文化的資産の保全と再生を可能にする具体的で有効なアイデアが盛り込まれた提案は、「幅広い都民の共感と参画」を得られる、知事のいうところの「創建の趣旨にかなう」ものだと考えます。

⑦計画はコロナのパンデミック以前に構想されたものであり、その後の大きな社会の変化について検証が十分でなく、計画内容に反映されていません。リモートワークの定着による大規模オフィスビルの必要性の低下、人々の行動の変化など、多様な社会状況の変化について詳しい分析、それに伴う収益予測など再検討が必要です。

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有限会社シンフォニアSinfonia 山本
本サイトの管理者です。
プロダイバー業務、パソコンの販売・修理、モバイル端末も扱います。
近頃はネット技術の革新が続いており、ウェブの標準も暗号化だけでなく、同時に通信を高速化する HTTP/2 が主流になりつつあり、同時にPHPもVersion8 への移行が進んでおり、弊社サーバーでも標準仕様となっています。

他にも、クラウド、ウェブメーラー、スパムフィルターなど常に新しいものに挑戦するのが大好きです。

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