楽しくてわかりやすい
インターネットお箏講座
第2章 写真で見る「箏」1
それでは、箏を写真で見てみましょう。
もし箏を持っている方は実際の楽器と見比べてくださいね。
それでは まず箏全体の形をご覧になって下さい。
この写真は斜め前から写しているのでちょっとわかりにくいかも知れませんが
箏は桐の木をくりぬき、表板と裏板を張り合わせて作られています。
表板は桐の木目(年輪)をそのまま生かし、裏板は柾目を使います。
( 柾目=まっすぐに通った木目。木を縦に真半分に切った切り口が柾目になります)
表板の甲(箏を上から見た面)は、木目が細かいほど引き締まった音になり、弾き込むほど
より良い音色が出るようになります。又 裏板は柾目を使うことで硬い音色を程良くやわらげ
箏全体を響かせて余韻のある音を保つように出来ています。全長約 180cm、幅30cm
厚み10cmで中は空洞になっています。音を響かせるための反響箱になっているのです。
そして表板の甲の上に13本の弦を張り 箏柱の上に乗せて調律をします。糸は通常絹糸を
撚りあわせた物を使いますが 最近はナイロン、テトロンなども使うようになりました。
演奏するときは、円い座布団が置いてある位置に箏の方に向かって斜めに座ります。
← 箏柱(ことじ)です。(高さ 約6cm)
13本ある箏糸の中間を支えて音の高低のポジションを決めます | |
← 箏の足です。
箏の裏の頭の部分にクルっとはめて(金属の部分)、演奏しやすくするための高さの調節をします。 |
音穴を拡大したものです。
箏は表板と裏板を張り合わせて出来ており、中は空洞になっています。音穴から見える波状の線は「綾杉」といって、一筋一筋手彫りで丁寧に形作り、音色を複雑に響かせます。 特に写真の「綾杉」は「子持ち綾杉」といって、より複雑な音色が出るように技巧が施されています。 裏板は柾目を使うことで硬い音色を程良くやわらげ、箏全体に響かせて余韻のある音を保ちます。 |
次の章ではもう少し具体的に説明しましょう。
第3章 写真で見る「箏」2へと続きます。