
Linuxカーネル開発が開始から30年を迎えた!
Linux と聞いて直ぐに理解できる人はまだ少ないでしょうが、一度位は聞いたことがある人は少なからずいらっしゃると思います。読み方は、「リナックス」「リニュックス」etc,, 色々と言われてきましたが、現在はほとんどが「リナックス」で統一されてきているようです。
さてこのLinuxとは何ぞや?という事を理解している人は少ないと思います。
一般的に世界中のPC(パソコン)は、Windows と Mac とに分かれると思いますが、インターネットの世界や業務用サーバーなどでは多くがLinuxが使われているのです。
Linuxの創始者リーナス・トーバルズ氏がLinuxカーネルの開発を開始してから30周年を迎えた2021年12月13日(米国時間)に年次報告書の最新版「Annual Report 2021: New Horizons for Open Source」が、非営利組織Linux Foundationにより公開されました。
Linux Foundationは、Linuxの普及拡大を示す象徴的な数字として以下を紹介しています。
- 世界のトップ100万ドメインの95%以上が、Linuxを利用している
- 新たに発売されるスマートフォンの80%がAndroidで動作しており、そのベースにはLinux Kernelがある
- スーパーコンピュータの性能に関するランキング「TOP500」に挙がった全てでLinuxが動作している
- クラウド対応企業の75%以上が、クラウドのメインプラットフォームにLinuxを使っている
そうです。皆さんが知らないところで、既に私たちはLinuxを利用させていただいています。特に驚きなのは、世界のスマホの80%がAndroid端末であり、そのベースはLinuxであるという事です。
ベース、という表現は分かり難いのですが、コンピュータのソフトウェアは、ハードウェアを動作させるためのコアな部分としてKernel(カーネル)という中心部分があり、その周りにKernelを使用して、人間にとって使いやすい形のUI(ユーザーインターフェース)を備えており、これをShell(シェル)と呼びます。
このKernelとShellをひとつに纏めたものがOS(基本ソフトウェア)と言えます。
Androidは、Linux Kernel に、Googleが開発したShellを被せて、AndroidというOSを構成していますし、
Windowsは、KernelとShellをMicrosoftが一括して開発しているという事です。このWindowsの形態が一番身近にあるためにKernelとかShellという区別がつけ難いのだと思いますが、実際にはこうした構造になっています。
この30周年という記念を聞いて、弊社の立ち上がりが1996年9月でしたので、Linux誕生から6年後位だったことが分かります。当時、東京インターネットの協力のもと事業を開始したのですが、その時のアドバイスでサーバーをLinuxで構築することが決まりました。
当時はまだ、Linux上で日本語を扱える環境は少なくSlackWareというディストリビューション上で日本語の扱いを付加するPJE ( Project Japanese Extension ) という日本語化パッケージを使っての運用でした。その後、PJEを使わなくても日本語化されているディストリビューションが登場し、その後は同じディストリビューション・パッケージを利用してきています。それがPlamo Linuxです。今では珍しい、SlackWareをベースとしたもので、サーバーソフトウェアをインストールするのに、用意されたパッケージを用いるだけにとどまらず、ソースからのBuild & Install をし易いのが気に入っているところです。ですから省力化されたサーバーというより、よりマニアックというか、管理者の個性を活かしたサーバー構成を実現できるのが継続して利用している一番の理由です。
さて難しい話になってしまったので、ここで楽しい話へ戻りましょう。
トップの30周年記念の画像の中心に「おかしなペンギン」が登場しています。これはLinuxのマスコットと言って良いと思いますが、TUX(チュックス)君です。

これが本家 The Linux Kernel Archives にデンと構えるTUX君です。
Linuxの紹介時には大概用いられていますので、どこかでご覧になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
それにしてもスマホからスーパーコンピュータまで幅広く利用されるLinuxは、世界の宝ともいえるかもしれませんね。
弊社創業の時には、Linux か BSD UNIX そして Windows Serverか?の選択があったのですが、結果としては大成功だったといえます。
最後に、このLinux Kernelは、無料で使用できるのですが、LinuxをOSとして機能させられるようにしてくれる各ディストリビューターにより配布されます。因みに Plamo Linuxは、日本での開発で、小島さんを中心に10名前後のメンテナーさんにより保守され、現在のバージョンは 7.3です。(ずっと無料で開放されてるんですよ!感謝!!)
インターネット・ワールドは、常に新しい技術が投入され続けています。それに合わせて弊社サーバーも精一杯新しい技術を取り入れていくのがモットーです。(ほとんどが英語ドキュメントなので、中学英語程度の私には厳しいですが・・・)
では、この辺りでペンを置きます。・・・・・・・