今年に入ってからでしょうか、「ユーチューブ」が見られなくなった。というご相談をいただく事が時々ありました。
PCに問題は発生していないか聞いてみても「特におかしな動作は無いけど、少し前まで問題なく見ていたんだけど、何も設定は変えていない」という事で、「何が原因だろう?」と不思議に思っていました。
そうした先日「シンフォニアさんのホームページが見れないんだけど!」という問い合わせがありました。詳しく状況を聞いてみると「ブラウザーのスタートページはポータルサイトになっている。数か月ぶりにシンフォニアのサイトを確認しようとした。使用しているPCは、MS Windows VISTA、ブラウザーは Internet Explorer 9。」という事までは確認できました。
ここで「あっ!そうか!」と理由が分かりました。
既に既報の通り、シンフォニアのウェブ・サーバーは、9月30日に新サーバーに更新されていますが、その際にホームページへの接続をSSL化しました。(暗号化して通信をするという事です。最近はSSLよりTLSという言葉をよく使います)
そして暗号化のプロトコル(約束事)では、安全性の問題で非推奨になったプロトコルは使わずに、現状で安全とされるTLS1.2での動作としました。
実はブラウザー側でも同様の事が行われており、新しいバージョンでは、非推奨(危険だともいえる)プロトコルは使えないようにされてきています。実質的にTLS1.2だけが推奨と言っていいと思います。
ここで先ほどの問題ですが、MS Windows VISTAで使用出来るInternet Explorerは、バージョン9までです。最新版は11ですが、VISTAではサポートされていません。そしてIE9では、TLS1.2はサポートされていないのです。
そして思い出しました。ユーチューブも、しばらく前からすべて暗号化された接続に変わっていたのです。
ブラウザーのアドレス欄を見ると分かりますが、以前は http://www.youtube.com だったものが、今は https://www.youtube.com になっています。httpに s が一文字付くだけですが、これで暗号化通信だという事を意味します。
そしてユーチューブも弊社も http:// で接続しようとしても自動的に https:// にリダイレクトします。
もうこれでお分かりになったと思いますが、MS Windows VISTAの場合、Internet Explorer では、暗号化通信のプロトコルが古くて危険な為、対策を施したウェブ・サイトには接続できないという事です。
それではどうしたらいいかといいますと、幸いにも Mozilla Firefox が、VISTAでも動いてくれます。(弊社サイト「お役立ちリンク」にダウンロード先が有ります。)
上記のお客様も、これで解決しました。
この問題は、今後ますます標準的な対応になると思われますので、対応を急いでいただいた方が良いと思われます。