FILE:12 - ホームスチールの際に - |
8月11日のD−T戦で、タイガースが7回にホームスチールを仕掛けました。 この際におかしな事がありましたので、前項に続きルール解説を加えて説明します。 7・07 三塁走者が、スクイズプレイまたは盗塁によって得点しようと試みた場合、 捕手またはその他の野手がボールを持たないで、本塁の上またはその前方に出るか、 あるいは打者または打者のバットに触れたときには、投手にボークを課して、 打者はインターフェアによって一塁が与えられる。このさいはボールデッドになる。 【注1】〜【注4】までありますが今回は1〜3は省略します。 この場面は、私自身生中継を見ていませんでしたので、はっきり断言できませんが、 メーリングリストの中では鈴木捕手は本塁上で捕球していたと主張される方がいました。 (実際どこで捕球したかはビデオがありませんので確かなことは分かりません) そうなれば、当然上記ルールの適用で、走者田中は生還、打者和田は一塁へとなるはずです。 また、本塁上まで完全に出ていなくても捕手が座って構えている位置から半歩でも前に出て来て、 打者がスイングすれば殆どの場合打撃妨害が取れますから 和田ほどの打者なら当然前に来た気配は感じられるのに、どうしてバットを振らなかったのか 不思議な感じは、していました。 ところが次の日のスポーツ新聞には野村監督の 「事前に和田と打ち合わせして打撃妨害を狙うように言っておけば良かった」の談話と共に “公式記録は山本昌投手の送球”の記事がありました。 投手がプレートを外して投げれば牽制球と同様に“送球”となります。 となると次のルールが適用される可能性もあります。 【注4】投手が投手板を正規に外して走者を刺そうと送球したときには、 捕手が本塁上またはその前方に出ることは、正規のプレーであって、 打者がこの送球を打てば、かえって打者は守備妨害として処置される。 そうか、山本投手はプレートを外して投げたのかと私自身納得していました が、翌日の新聞でまたビックリ。「審判団と協議した結果“投球”に訂正」の記事が・・・・ 二転三転しましたが真相は藪の中です。 球審および仕掛けた野村監督がこのルールを知らないとは思えませんので、結論としては 「スイングせず、打撃妨害を狙わなかった打者和田のボーンヘッド」という事にしておきます。 さて草野球でこの件に関する守備側のポイントですが、投手、捕手共にあわてない事が肝心です。 捕手は絶対に前に出ないこと。 投手は二死となってワイドアップする際には走者に充分に注意して、モーションを途中でやめないことです。 攻撃側の作戦として、最初から玉砕覚悟でこのルールの適用を狙って仕掛ける事は可能です。 たとえば二死三塁で下位打線に打順が回り、ヒットが全く期待できない場面で、 投手がワインドアップしてくれれば、三塁走者がたとえ鈍足だとしてもスタートさえ切れば、 草野球の捕手なら殆どあわて手前に出てしまいますので、 打者がスイングすれば打撃妨害が取れる確率はかなり高くなるでしょう。 こういう作戦は邪道ではありますが、知っておくことは重要だとかんがえ、あえて紹介しました。 |
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