『草野球必勝法』

隊員発行メールマガジン 【週刊・野球小僧の部屋】より抜粋



FILE:10 - 故意落球 -

「インフィールドフライ」と似たルールで「故意落球」というものがあります。
適用される場面も似ていますが、
この2つのルールは“守備側がアンフェアな行為で併殺を狙う事を防ぐ”
という趣旨に基づいて作られている点は全く同じです。

6・05 打者は、次の場合、アウトになる。
(l)無死または一死で、走者一塁、一・二塁、一・三塁または一・二・三塁のとき、
  内野手がフェアの飛球またはライナーを故意に落とした場合。
  ボールデッドとなって、走者の進塁は認められない。

「インフィールドフライ」との違いがわかりましたか。相違点は

*走者一塁と一・三塁の場面が追加。
*ライナーとバントの飛球(わざわざ書いてありませんが)の追加。
*故意に落としたと見られると“ボールデッド”になる。

の三点です。ただしこのルールには抜け道もあります。

【付記】内野手が打球に触れないでこれを地上に落としたときには、打者はアウトにならない。
     ただし、インフィールドフライの規則が適用された場合は、この限りではない。

【注1】 本項は、容易に捕球できるはずの飛球またはライナーを、内野手が地面に触れる前に
     片手または両手で現実にボールに触れて、故意に落とした場合に適用される。

【注2】 投手、捕手および外野手が、内野で守備した場合は、本項の内野手と同様に扱う。
     また、あらかじめ外野に位置していた内野手は除く

簡単にいえば
「インフィールドフライ」が適用されない場面では
(たとえばバントのフライ)
グラブに触れなければ、
わざと落としても“故意落球”を取られずに済み、併殺を狙える
ということです。

一番良く見られるのは、送りバントが投手前の小飛球になったときに、
投手が俺に任せろとばかり、わざとらしく手を挙げながら前進し、
実際はワンバウンドで捕球して、併殺を狙いに行くプレーがあります。

グラブに触れなければOKですから、走者一・二塁の場面では打者がバントをフライにしてしまい、
がっかりしてスタートが遅れたりすればトリプルプレーまで狙えるのです。

実は
「インフィールドフライ」でもわざと落として、併殺が狙えます。
というのは前号で紹介したように、ルールの正しい解釈がされずにどうしても、
“野手が落とした”=“走者はスタートを切らなければならない”という考え方が頭から消えないようで、
そういう「オッチョコチョイ」な走者をわざと走らせおいて併殺を狙うことが可能になります。
(当然タッチプレーになりますから間違えないように)

しかし、このプレーには内野手全員の意識の徹底が必要になりますので、
草野球では、かえって墓穴を掘ることにもなりかねません。
やはり、必要なのは日頃の練習のようで・・・・。(それを言ったらおしまいか)






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