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2001.11.12 : - PURE - |
日本シリーズが“スワローズ”若松監督の『後方宙返り胴上げ』で終わった。 “スワローズ”の関係者ならびにファンの方々には心から「おめでとう」と言いたい。 (これは毎年の恒例にしたいな) 敗れはしたモノの“大阪近鉄・バファローズ”のリーグ優勝の価値は、少しも下がる訳では無い。 史上初の2年連続最下位からの優勝。 代打逆転満塁優勝決定ホームランに代表される『超・奇跡的勝利』のオンパレード。 まるでペナントレースで勝ち運を使い切ってしまった様な日本シリーズになってしまったが、 察するに“長嶋”前・巨人軍監督が作ろうとしたチームが 今年の“バファローズ”であった事は間違いないと思う。 やはり“バファローズ”の関係者ならびにファンの方々には心から「おめでとう」と言いたいし 球団・選手には「ありがとう」の言葉も添えたい。 それくらい『マンガ以上に面白いゲームをする球団』であった。 それにしても今年の両チームは予想外に強かった。 両チームともほとんどの評論家がBクラス、最下位を予想した人も少なくなかった。 丁度1年ほど前“バファローズ”の納会で、 選手会長の“中村紀洋”が選手1人1人に「来年は優勝しましょう。お願いします」 と言って酒を注いでまわったそうである。 普通2年連続最下位のチームで「優勝」を口にするのは少し照れ臭い。 チームの戦力をどうひいき目に見ても現実的に「Aクラス」が妥当である。 しかし“中村紀洋”は違っていた。 彼の言葉は「目標は高い方が良い」的なモノでは無く、本気で「優勝したい!できる!」と信じていた。 本気の言葉には人の心を動かす重みがある。 彼がオリンピックで敗れ、人目もはばからずに号泣していたのをご記憶の方も多いと思う。 大人になりプロ野球選手になって、いつしか薄れてしまった「PURE」な心が彼に戻っていた。 その「PURE」はいつしかチームに伝染していった。 大人になると責任が重くなる。失敗は少しでも誰かのせいにしたい。 しかし「PURE」な集団と化した“バファローズ”は「言い訳はしない」どころか 「チームメイトの失敗はオレが補う」「ヤツらが必ずやってくれるから、今をガンバれる」チームになり、 その結果『どんな状況でも絶対に諦めない』チームに成長した。と私は感じている。 その“バファローズ”に圧勝した“スワローズ”のリーダー、 日本シリーズでもMVPを獲得した“古田”がこの様なコメントをしていた。 「自分が若い頃は『この人に付いて行けば大丈夫』と思える監督。 最年長となった今は『この人を何とかしてあげたくなる』様な監督・・・」 “若松勉”数少ない「北海道出身」のプロ野球選手である。 寒冷地方出身者にありがちな「口をあまり開かずにしゃべる」口調が 『アクが弱く頼りないイメージ』をかもし出している。 “長嶋”・“星野”・“仰木”・“野村”・“森” ら多くのスター監督の中に埋没してしまいがちな キャラの彼を一言で表現すると『純朴』ではないだろうか? 3年前の開幕、数試合目の初勝利で泣いてしまった事を初め “若松監督”の言動・行動には『PURE』がいつもにじみ出る。 そしてとどめは 「ファンの皆様・・・。お、おめでとうございます」である。 気持ちは分かるし日本語的に間違ってはいない。 私もひいきのチームが優勝を決めた時に、TVに向かい土下座をして「ありがとうございました」と 言った事がある。それと同じ意味合いであるから間違いでは無いのだが、 リーグ優勝のインタビューでは『舞い上がって言い間違えた』としか思えない。 今年の“スワローズ”の強さの秘訣の1つに『結束力』が挙げられている。 その求心力となったのは“古田”である事は間違い無いが、 最年長の彼がプライドを捨てて『若手と同じレベル』で接した事が功を奏したらしい “スワローズ”には良い意味での『バリアフリー』が存在している。 その『バリアフリー』の中に“若松監督”が含まれているとしか思えないのが “スワローズ”の特徴であり“若松監督”らしさではないだろうか? もしかしたら“若松監督”は、プロ野球界初の 「マスコットガール」ならぬ 「マスコット監督」なのではなかったのかな? |
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