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2000.08.22 : - 解説者 番外編 “A氏”のこと - |
『最低最悪そして最高の解説者』 本誌・第059号の『プロ野球解説者のベスト&ワースト』を見て思い出した。 15年ほど前にホントにあった話である。決してネタでは無い。 “ベイスターズ・駒田”が“ジャイアンツ”で売り出し中の頃である。 その日休日だった私は、友人と1日遊んだ後うどん屋で夕食をとっていた。 丁度うどん屋のTVは『私達のひいきのチームvs巨人』のゲームを映していた。 フジTV系列。アナウンサーは“松倉アナ”解説は“A氏”だった。 「あ、オレ“A”嫌いなんだよ、コイツ結果論ばっかりだもん!」 確かに“A氏”は私のまわりでも『最低最悪の解説者』と抜群に嫌われていた。 『ジャイアンツのV9及び巨人の星』時代に野球を見始めたり、 やり始めたりした我々の世代は“ジャイアンツびいきの解説者”には慣れていたのか 「腹は立つけど嫌いと言うほどでは無い」と言う者が多かったが、 結果論でしかモノを言わない解説者を認めないヤツは多かった。 スローVTRを見ながらアナウンサーが「今の投球はコースが甘かったですか?」と言うと 「あんな所へ投げちゃいけません。誰だって打ちますよ」 放送時間の2時間たっぷりと、こんな事ばかりしゃべってて 解説者として給料をもらって入るヤツは、当然嫌われる。 その代表が“A氏”だった。 ところがこの日は違っていた。なんと“A氏”が予測を織り交ぜた解説をしていたのだ。 そして、言ってる事は120%「ジャイアンツに有利になります」という予測で (途中からだが私が見た1時間は)100%の確率で外していた。 例えばジャイアンツのピンチで 松倉「ここは、何とか凌いでもらいたいですよねぇ」 A氏「大丈夫です。彼なら何とかします」と言った瞬間に勝ち越し点が入り また私のひいきのチームのピッチャー“K”について 松倉「今日の“K”は調子が良さそうですねぇ」 A氏「いや、今の巨人打線なら中盤には捕まえます」と言ったので? “K”は7回まで0点に抑えていた。 一緒にいた友人も私のひいきのチームのファンで2人でTVに向かって 「“A”もっとジャイアンツびいきの予測をしろ!」と小声で叫んでいた。 すると8回表のジャイアンツの攻撃の時“A氏”が黙ってしまった。 3〜5分の間“松倉アナ”が1人でしゃべっていた。 そしてジャイアンツに逆転のチャンスが訪れた。 打順は7番“山倉”。 その時、松倉アナが「ここで代打に“駒田”というのはいかがでしょう?」とふった。 実は“A氏”は元ジャイアンツ“某・超有名選手O氏”の育ての親 と呼ばれる事のみが売りの御仁で、 一時期“駒田”の指導もしていた。(最終的には駒田が指導を拒否) だから“松倉アナ”が“山倉”を替えるとは思えなくても“A氏”に“駒田”ネタをふったのだ。 A氏「“駒田”じゃ打てないですよ、まだ“山倉”の方がマシです。」 と言い放った。私達は「しめた!これで“山倉”は打てない」と思った。 そして期待通り“山倉”は凡退したが“A氏”がまた黙ってしまった為、8番がつないでしまった。 ここでピッチャーの打順、満を持して代打“駒田”相変わらず“A氏”は黙ったまま。 お〜い、仕事しろよ〜! 私達は「“A”頼むから“駒田”が打つって言ってくれ〜」と祈ったが“A氏”は黙ったままだった。 悪い予感は当たり“駒田”は逆転タイムリーを放った。 既に食べ終わっていた私達は店を出る事にした。 レジで精算をしている時、信じられない話が飛びだした。 “松倉アナ”が“A氏”に、こうふったのだ。 松倉「“A”さん!“駒田”が打ちましたよ!!」 A氏「あそこじゃ打てない!“山倉”のところじゃ打てなかった!!」 私は人目をはばからずにこけた。それが「笑わせてくれた」人に対する礼儀だと思っている。 と同時にこの場面に偶然遭遇できた事を素直に神に感謝した。 しかし、それ以来“A氏”が解説するゲームに当たった事がない。 彼は今でも元気でいるのであろうか???? (by “隊長”) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◇おまけ この項はあくまで「おまけ」であり、本文中の“A氏”とは一切関係ありません。(笑) 【荒川 博】 '48早実のエースとして甲子園に出場。早大を経て毎日(現マリーンズ)へ入団。 '62からジャイアンツコーチになり、王選手を指導し一本足打法を完成させる。 '73スワローズコーチ。'74スワローズ監督に。 三角トレードで暴行を受けた荒川尭氏の養父。 選手成績 実働9年。802試合。2005打数、503安打、16本塁打、172打点、打率.251 監督成績 通算3年。289試合。127勝42敗0分、勝率.472 (by “野球小僧”) |
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