コラム 『“隊長”の精神(病)野球』

隊員発行メールマガジン 【週刊・野球小僧の部屋】より抜粋




2000.03.30 : - ジンクス -




スポーツ選手だけに限らず、勝負事に携わる者は必ずと言って良いほど『ジンクス』にこだわっている。
「ヒゲを剃らない」「勝負の日は黄色のパンツ」など、いい大人が科学的根拠の無い事に振り回されている。
これは当事者だけではなく、応援する側も同じである。
「試合の朝、母親や妻がカツを作る」「神に祈る」など必ず『ジンクス』を持っている。

かく言う私も人並みに“ひいきの球団”があり『ジンクス』も気にする。
そうそう、球場へは行けないから、基本はテレビ・ラジオでの応援になる。
自慢じゃ無いが我が家にはテレビ・ラジオが3台ずつあり
“ひいきの球団”にとって流れが悪い時は、座る場所を変えたり別の部屋のテレビに変える。
不思議な事にそれ(そのタイミング)で流れが変わる事が多々あるので、
こちらもその気になり「チームの浮沈のカギは自分が握っている」と勘違いする。

ただし、これは部屋などを変えれば必ず良い流れになるとは限らない。
新しい状態が良い流れなのかどうかは打者1〜2人はサンプルが必要で、
良い流れの媒体にたどり着くまでにゲームが決まってしまう事も有る。


また、ピッチャーの交替で“現実に行われてる試合の流れ自体が変わる”事も多々あるので、
ピッチャーが代わる毎に1から探し直しになったりする。
つまり野球中継の間中、アホみたいに家中を行ったり来たりしているのだ。

そして終盤“試合の勝敗を分ける時”や“抑え投手が出てきて少しピンチ”の時などには
ラジオ(その時間にはテレビ中継は終わっているから)の前で
“ひいきの球団”の打者と一緒にスウィングしたり、抑え投手の投球動作に合わせて投げたりする。
選手と1体になって精神的応援をする訳だが、
そこまでやっても“ひいきの球団”に良い流れならない時は
「今日は自分が1体となる選手が悪くなる」と判断して相手チームの選手の動きに合わせて、
少しでも相手選手に精神的足手まといになる様に念を送る努力をしている。


殆どのプロ野球ファンは、これくらいの事を毎日の様にしているはずであり
プロ野球はその様なファンによって支えられている。

しかしチョットした事で『ジンクス』は変わってしまうので気をつけたい。
私が球場に応援に行くと“ひいきの球団”が全敗してしまう年もあれば、全勝の年もある。
年が変わる事で『ジンクスのパターン』が変わってしまう。


この「野球中継の間中、家中をうろうろしてテレビ・ラジオを変えまくっているジンクス」の話を
地元ローカルラジオ番組にFAXしたところ、読まれてしまった。
FAXが読まれた日の試合は“流れ”を変える必要の無いゲームだったので気がつかなかったが、
翌日になったら何をどうしても“悪い流れ”が変わらない。
とうとう“悪すぎる運(流れ)”に支配されたまま、勝敗が決した。


その時、私はあるジンクスを思い出した。『ジンクスの有効期限は他人に知られるまで。
大勢に知られれば知られるほど、そのジンクスは効果を無くしてしまう』
そんな事も往々にしてあるので『ジンクス』の活用は慎重にしたい。

どちらにしろ、今シーズンもまた、新しい『ジンクス』を探さなければならない。



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