ド素人・小説 想像“大ウソ”劇場『荒れるナゴヤドーム』
第二章 “立浪”
“立浪”は打席を外して今の球をライブヴィジョンで確認して、気合を入れ直し 相手投手“木塚”をグッと睨みつけようとしていた。 「インコースの沈むシュートで外して2−2だから、外のストレートで勝負して来るか? もう1球インコースの変化球で誘って来るか?」と考えながら。 その時、信じられない1言が・・・「ストライクバッターアウト!」 「チョット待って!」(同じ“大阪の子”でも少し違う) “立浪”はバットのヘッドをグランドに突き刺す様にぶつけたモノの 穏やかに主審の“橘高”に詰め寄った。 あんなのストライクに取られたらたまらない。“種田”の球と違い、今度はコースまで外れている。 「コースが外れているじゃないですかぁ!」 “立浪”は「こっちこっち(打者寄り)」と言わんばかりに空いている左手を 水でもかく様に2〜3度振りながら2〜3歩近寄った。 その瞬間、さらに信じられない1言が“立浪”を襲った。 「うるさい!だまれ!!××××××××××!!!」 大人の話し合いではない。 権力をかさに強引に押し潰そうとする発言と子供の悪口レベルの罵声。 “立浪”は無性に悲しくなった。 と同時に数分前、“種田”がベンチに帰って来て 壁にバットを叩きつけながら放ったひと言 「こっちは命がけでやっとんじゃい!」の言葉が脳裏に浮かんでいた。 代打へのミスジャッジは命取りである 同世代。伴に高卒で大阪からドラゴンズに入団し 数年間は2人でニ遊間を守った。彼の気持ちは痛いほど判る。 あまりに大人気無い発言に 「こんなヤツに任しておいたら、大好きな“野球”そのものがメチャクチャにされる!」と 感じた瞬間、『絶望的悲しみ』と『怒り』でほとんど泣きながら“橘高”に掴みかかっていた。 |
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