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大谷貴子氏講演Previous PageNext Page
 両親と子どもは同じ両親から生まれていれば、白血球の数は合う筈はありません。
目はお父さん似。鼻はお母さん似。
というように、完全にどっちかとだけしか似てない、という人はいないと思います。
この時に、両親の仲の悪い事を喜びました。
「もしかしたら、あの両親とは血縁関係ではない。つまり、血がつなっがってなくて、それこそ何万分の1かの確率で拾ってもらって、育ててもらって、でも夫婦仲はうまくいかなくて、それで別れたんではないか」と、私と姉は咄嗟にその時、思いました。

それこそ何万分の1かの縁で結ばれていたら、産みの親より、育ての親やし、でも父がこう言いました。
「おまえらは、ほんまにわしらの子やから合うはずがない。検査するのは無駄や。」
でも、「父は何かを隠しているのだ」と私は思っていますから、無理矢理、父の手をひっぱり、母の手をひっぱり検査してもらいました。

 10日後、検査結果が出るので、東京から大阪へ帰ってきたんですが、なんと体中のガン細胞が動き始めておりました。
私はもう家に帰ったら、起き上がる事も出来ず、母の検査結果を待ち、母はすっ飛ぶようにして帰ってきました。

「私とおうてたよ!」

と言って玄関で大騒ぎをしてくれたんです。

 父と母は当然のことながら、夫婦ですから合いません。

しかし、父と母はそれこそ何万分の1かの確率で同じ遺伝子を持っていたんです。
ですから、父と母の共通している部分を私は父から受け継ぎ、父と母の共通していない部分を母から受け継いでいたので、病原型はピッタリ母と一致し、家族も証明され、そして母が私を救ってくれるという事も分かりました。
でも、これというのは、骨髄バンクで他人さんから提供を受けるというわけですから、あたりまえの事なんですね。

夫婦でもピッタリ合っていてもおかしくないんですが、当時は「他人から合うなんて夢のまた夢」と思っていましたから、夫婦でピッタリ合ったなんて誰も思わなかったんですね。

 理屈はさておき、とにかく母と合う。すぐに検査に行き、そして私は「すぐに骨髄移植をやってください!」と叫びました。

でも、体中の94.6%が、もうガン細胞に犯されていましたので、残念ながら骨髄移植はもうできません。
姉はすぐに呼び出されて、「後1ヶ月の命です。」と言われたそうです。

 移植を受けても、1%くらいの成功率しかありません。
でも、姉は「後1ヶ月もあるのに、そしてあと1%も助かる可能性があるのに。だったらすぐに骨髄移植をやってください。」そう言いました。
1ヶ月の間に病院が空かなくてはならない。

 医者でもない姉ですが、姉に出来る事は病院を探す事でした。

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