これまで「ひかり接続」では IPoE という IPv6 環境での接続をいち早く導入し推奨してまいりましたが、近々弊社サーバー群も IPv6 環境に移行するよう準備しております。(明日から具体的な手続きに入ります。)
これにより通信速度の高速化が見込めるのですが、この背景には「武漢ウイルス」によりリモート・ワークが増えたためのトラフィック増加による通信速度の低下が元にあります。
お客様からの指摘でファイル転送の速度(FTP)が、極端に遅くなることがある。とのご報告を受け、その原因を探っていたのですが、その解決策が IPv6 接続環境への移行になります。
もちろん IPv4 over IPv6 により、従来の IPv4 接続の方は、従来通りにお使いいただけます。これに追加して IPv6 でサーバーの運用も行う事になりますので、例えばウェブ・サイト(ホームページ)の公開も IPv4 でも IPv6 でも可能となり、IPv6 接続の方からはより高速な閲覧が可能となります。
ただし注意点として IPv4 から IPv6 に移行させるために IPv4 の IPアドレスも変更になるために、若干の時間で DNS の動作に遅延が生じることになります。
出来る限り、この時間を短くなるように配慮して移行させていただく予定ですが、DNS の仕組み上、どうしてもスパッと切り替えることができませんので、お含みおきいただけたら幸いです。(DNS の情報が世界的に伝播するのは最大で24時間と言われますが、実際には10分位から反映されている場合も多くあります。)
また、これに伴い、これまでは IPoE 接続での「固定IP」のご提供ができませんでしたが、可能になる可能性も出てきました。具体的な情報が分かりましたら改めてお知らせ申し上げます。
インターネットに接続されたコンピュータには、それぞれのコンピュータを識別するためのIPアドレスと呼ばれる固有の番号が割り当てられます。
IPv4ではこのIPアドレスを32ビットのデータとして表現します。
IPv4のアドレス総数は2の32乗個、つまり42億9496万7296個です。このことにより最大約43億台のコンピュータがインターネットに直接接続できます。
インターネットが普及し始めた頃はこれで十分と思われていたのですが、急速な利用者の増大により、現在ではIPv4での43億個のアドレスでは数が足りなくなるという状況が生じています。
そこで次世代の規格として登場したのがIPv6です。
IPv6ではIPアドレスを128ビットのデータとして表現します。
そのためアドレス総数は10の24乗個=3.4×10の38乗個、つまり約340澗(かん)個となります。これは事実上無限と言える数です。(澗などという単位は、聞いたことがない人がほとんどのはず。因みに10の34乗である340澗を通常の数字で置き換えると 3,400,000,000,000,000,000,000,000,000,000,000となる。)
IPv6の特徴はそれだけではありません。
宅内端末などに付与されるIv6アドレスはMACアドレス(各端末・機器に割り当てられた固有の識別番号)をベースに自動設定されるため、利用者はIPv6アドレスの設計や設定が基本的には不要です。
また、340澗という潤沢なアドレス空間を持つことにより、家電類も含め様々な機器がインターネットにつながることを可能とします。これが IoT(Internet of Things)です。
GoogleのYouTubeやGmail、FacebookのサイトはすでにIPv6対応していることで有名です。
現在利用されているPCであれば、ほぼすべてがIPv6対応になっているはずです。
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