近頃のトレンドとして〇〇の自由化、というものがあります。一番身近なものとしては「電力の自由化」というのがあって、この地域ではこれまで中部電力だけだった電気事業者が、まったく別の会社からも購入できるという事になりました。
といっても実際に電気を作れる(発電できる)事業者は、実質的に中部電力だけで、他の事業者は法律に基づいて中部電力から卸してもらい、それを再販売するだけなのですが・・・。
そこで一つ問題が出てきたと言いますか、この中部電力以外の事業者が電気を売るに際しては、従来の電気メーターを「スマートメーター」に切り替えないといけないらしいのです。
従来の電気メーターはこんな形をしています。
毎月、検針員の方(おばちゃんが多い)がメーターを見に来て、一月間に使用した電気量を記録していきます。その後、ぴらぴらですが、請求書が各家庭のポストに投函されていきます。
これを見て「今月は電気たくさん使ったなぁ」とか、「節電しなきゃな」とか思うわけですが、この電気メーターは法律で10年に一回、交換しなければいけないのだそうです。(信頼性の確保のためでしょう)
そしてこれからの時代には、検針員がいらなくなるスマートメーターという機械に切り替わっていくと言われています。
スマートメーターは、こんな感じです。メーターの代わりに液晶画面が付いていて、くるくる回る円盤がなくなっています。
このスマートメーターには無線の通信機器が内蔵されていて、検針員が見に来なくても、どれだけ電気を使ったかが電力会社に伝わります。また、契約電力のA(アンペア)数も、ブレーカーを変えることなく(工事不要で)変更できるのだそうです。
検針員の方からは仕事を奪ってしまう形になって申し訳ないですが、これも時代の流れで仕方ないことでしょうか。
ところがここに、先ほどの電力の自由化で、中部電力でなくても(発電する能力がなくても)電気を販売できるようになってしまったので、問題が発生します。
先週、一日の内に2回も異なる会社から「電力の自由化で電気メーターをスマートメーターに変えることになったのですが、明日、そちら方面を回るので説明に伺いたい」的な電話がありました。
スマートメーターに変えることにより電気代も安くなるので、早めに変えてほしいとも言っていました。
何か胡散臭いというか、言う事に嘘があるような気がしましたので、直接、中部電力に電話して聴いてみました。
それによると、
- スマートメーターにすぐに変えるというキャンペーン的なことはしていない。
- メーターは10年という法定の期間があるので、変えたばかりの家庭の分を急いで変えることもしていない。
- スマートメーターにすることで電気料金は変わらない。
- スマートメーターに変えるにしても機械代金・工事代金はいただかない。
という事でした。
それから中部電力以外の業者が電気を売るためにはスマートメーターに変わっていないと実現できない。という事実もわかりました。
つまるところ、中部電力以外の電力販売会社が、スマートメーターの名を使って、自らの会社へ切り替えさそうという裏事情があるのです。
似た話はあるし、法律違反ではないのですが、仁義を外した勧誘方法は好ましからざる方法と言えるでしょう。
くれぐれも騙されないように注意したいものです。
因みに、中部電力では、10年の法定期間が迫っている家庭から順にご案内を差し上げて交換をしているそうですが、急いで交換したい場合には、希望を伝えれば早めてくれるそうです。なお、この工事には代金はかかりませんが、基本的に40分ほどの停電時間が発生するそうです。(これも相談すれば、なんとかなるのかも)
そして家屋内に設置されているメイン・ブレーカーを取り外すので、ご在宅を打ち合わせの上で工事を行うそうです。
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