アップル社の「iPad」が絶好調の売り上げを続けているようです。
この不景気の中で孤軍奮闘。IT業界も、これに刺激されて明るい未来が開けるのか?
そんな期待もされるだろうし、一般の方々はIT業界について「景気良さそう」と見えているのではないかと思います。
しかし、聞こえてくるのは「廃業」「業務縮小」など悲惨な状況ばかりだ。
「わが社も今年いっぱい持つかどうか分らない」そんな弱気な事を話していた某社の営業マンがいた。
「御社が潰れるようなら日本という国も崩壊しますよ」などと、訳の分らない激励をしてしまったが、日本国民の多くがこうした漠然とした不安を抱えていることを実感した出来事でした。
さて、こうした中でも絶好調の「iPad」ですが、正直に言って「何故こんなに大騒ぎをして皆が買おうとする」のか分りません。
確かにTVでも多くのコメンテーターが絶賛しているし、米国では既に300万台も売れたという。
でも実際にこの「iPad」って何に使えるの?
と率直に思えてしまうのです。
中途半端な画面サイズ。タッチパッドなるが故の文字入力の不便さ。インターネットに接続しなければ実質的に何もできない「アプリ」。そして全てのサービスに対して課金されてしまう窮屈さ。
確かに「アプリ」の中に「どんなに料金を払ってでも使いたい」ものがある人にとっては素晴らしいアイテムだとは思います。
でも私にとっては、ただの「おもちゃ」にしか見えないのです。
電子ブックというのも「なんかなぁ」というのが実感。
「何十万冊の書籍を持ち歩けるんですよ」と言われても、「そんなに多くの書籍を持ち歩く必要性を感じない」、「平行して読める本は、せいぜい数冊」と思ってしまう。
だいたい「書籍離れが進行している」といわれる時代に、電子ブックになったからといって本を読む人が増えるのかどうかは疑問を感じてしまいます。
それでも「教科書を電子ブックにする」というアイデアは有りかなと思う。
ただしそれは「iPad」用に固定化するのではなく、汎用的な規格に沿ったものにしなくてはいけないと思う。
アップル社のスティーブ・ジョブズ最高経営責任者は「人々は、生活の一部となるぐらいiPadを愛している」とのコメントを発表したらしいが、これではまるでヒットラーのナチスのような恐ろしさを感じてしまうのは私だけでしょうか?
文句ばかりになってしまうが、最後に日本の大企業にはもっと頑張ってほしいと思います。アップルのように「囲い込み」は、してほしくないが、少なくとも魅力ある商品、アッと驚くような個性ある商品を開発してほしいと願っています。
日本人的な横並びも悪くはないのですが、多様な個性ある商品を開発できる技術力を十二分に持っているはずなのですから。
Comments
コメントはまだありません。