天然保湿成分セリシンとは
セリシンとは

マユの糸は、フィブロインとセリシンという2種類のタンパク質からできています。断面(図1)を見ると、内側の三角形の部分(フィブロイン)と外側のセリシンに分かれ、セリシンは糊のような役割をしています。精錬前の未精錬生糸は、セリシンを多く含んでおり、セリシンを除去する作業が精錬です。通常使用されている絹糸は、精錬によってセリシンを取り除いた糸で、光沢があり柔らかなシルク糸として着物などに使用されています。古くから精錬の従業者は四季を通じて水仕事をしているにも関わらず手肌が綺麗であった事実が知られていましたが、実はこれは溶け出したセリシンが、素手で作業をしている人達の皮膚ケア機能を果たしていたためで、この事は近年の研究で解明されています。
セリシンの効能
◆保温機能
セリシンには、保湿性が非常に高いセリンというアミノ酸が30%も含まれています。これによって、長時間の保湿効果があり、お肌に張りと潤いを与え、肌の水分を適切に調整し潤いを保つ効果もあり、素肌や毛髪になじみやすく、敏感肌や乾燥肌などのデリケートな肌にも、とても優れた素材といえます。また、コラーゲンに比べ吸着性が高く、優れた保湿 維持機能があります。
◆抗酸化機能(皮膚の老化を防ぐ作用)
活性酸素は、肌の老化を早めます。セリシンは、活性酸素の働きを抑えシミやシワなどの皮膚の老化を防ぎます。また、肌の老化を防ぐだけでなく、異物に対する皮膚の過敏な反応も防ぐと言われています。
◆紫外線吸収機能(日焼け、シミ、ソバカスを防ぐ効果)
セリシンは、紫外線を吸収カットし、紫外線による肌へのダメージを押さえ、シミや日焼けを防ぎ、美肌効果が期待されています。そのほかアトピー性皮膚炎にも効果が有るとされています。