新築時のシロアリ対策のまとめ


新築時でのシロアリ対策を列挙します。ただ、あくまで一般論ですので実際には個別の判断が必要となります。

ヤマトシロアリ地域

■基礎の選定
床下のある構造とする。土間床やこれに類する床下のない構造は避ける。シロアリ対策だけでなく一般的なメンテナンスという観点からも床下は必要です。「地熱の利用」は将来にわたるメンテナンスを犠牲にするほど意味はありません。地震などの災害でシステムが壊れたことを想像してみましょう。
基礎断熱は避ける。どうしても必要な場合は、基礎の内側に後付けで設置するタイプにしましょう。内断熱でもウレタンなどの吹付けは土台などのメンテナンスが出来ず、将来の分別廃棄もできないので行うべきではありません。
■ベタ基礎の場合
すべての床下がもぐって点検できる構造とする。人通口(間仕切り基礎の通風口)が配管や束立てなどで塞がれないように配慮が必要です。
玄関ポーチはベタ基礎と一体打ちが望ましい。接合部を作らないことが重要。一体打ちできないなら、ポーチを建物から離すか、明確な段差をつける。
勝手口ステップもベタ基礎一体打ちが望ましい。その他玄関ポーチと同じ。和室の靴脱ぎ石のように昔からステップのような構造は建物から離れていたのであって、この原則を守るべきです。
基礎外周に基礎巾木(表面の仕上げコンクリート)は塗らない。基礎巾木の剥がれはシロアリの進入路となります。どうしても塗る必要があるなら、犬走り(枕木なども含む)は設置しない。または設置しても基礎から10センチほど離して地面が密閉されないようにする。
基礎外周はすべて露出させる。とくに玄関付近で外壁材がポーチにつながっていたりするとその裏側が地下とつながる接合部となってシロアリの侵入を招きます。また、基礎に花壇などを設置するのも避けるべきです。土台と地面を近づけてシロアリを誘導します。
排水設備を付ける。かりに床下に浸水した場合、縦方向の排水穴では水は抜けません。基礎立ち上がりの最下部に横向きの排水穴を設置するとか、床下点検口部分のベタ基礎をバケツが入る程度に深く掘り下げて汲み出しポイントを設置する必要があります。とくに風窓のない基礎では知らないうちに大量の水が溜まってしまうことがあります。
木製の床束には束石を設置する。かりに水が入った場合、排水後もわずかな水を吸い上げてしまいます。鋼製束、プラ束なら束石は省けます。
■布基礎の場合
すべての床下がもぐって点検できる構造とする。人通口(間仕切り基礎の通風口)が配管や束立てなどで塞がれないように配慮が必要です。
玄関ポーチは建物から離すか、明確な段差をつける。つまり接合部からのシロアリの侵入を困難にし、かりに侵入してもわかりやすくなります。
勝手口ステップも玄関ポーチと同じ。
防湿コンクリートでも木製の床束には束石を設置する。かりに水が入った場合、排水後もわずかな水を吸い上げてしまいます。鋼製束、プラ束なら束石は省けます。
基礎外周に基礎巾木(表面の仕上げコンクリート)は塗らない。基礎巾木の剥がれはシロアリの進入路となります。どうしても塗る必要があるなら、犬走り(枕木なども含む)は設置しない。または設置しても基礎から10センチほど離して地面が密閉されないようにする。
基礎外周はすべて露出させる。とくに玄関付近で外壁材がポーチにつながっていたりするとその裏側が地下とつながる接合部となってシロアリの侵入を招きます。また、基礎に花壇などを設置するのも避けるべきです。土台と地面を近づけてシロアリを誘導します。
玄関などの上がり框の立ち上がりに木材下地を使わない。ブロックで作る場合は玄関土間を上がり框より奥に先に打っておいて、その上に乗せる構造とする。できれば、上がり框は集成材でなく無垢材とする。集成材の上がり框の被害がやたらと目立ちます。
防湿コンクリートでは、排水設備を付ける。かりに床下に浸水した場合、縦方向の排水穴では水は抜けません。基礎立ち上がりの最下部に横向きの排水穴を設置するとか、床下点検口部分のベタ基礎をバケツが入る程度に深く掘り下げて汲み出しポイントを設置する必要があります。とくに風窓のない基礎では知らないうちに大量の水が溜まってしまうことがあります。また、布基礎では1ヶ所からだけでは排水できないことがありますので、構造によっては複数必要になります。
■ガレージや物置などのブロック基礎の場合
土台との間に金属板を敷いて縦方向の接合線や穴を遮断する。あるいは基礎パッキンで土台と基礎の間に隙間をあける。
できれば内壁をはらずに土台や柱を露出させる。
できればブロック基礎でなく母屋と同じ基礎が望ましい。
■土台や柱
土台や柱は集成材でなく芯持ち材が望ましい。シロアリに加害されても折れたり潰れたりしません。集成材だと跡形もなくなくなってしまいます。
土台や柱の一部が床下や天井裏から点検できる構造が望ましい。
■玄関まわり
扉枠付近の木材は土間コンに埋め込まない。扉枠下部を金属板で巻くのも避けたほうがよい。
布基礎の場合、上がり框の立ち上がりは玄関土間の上に載せる。玄関土間の裏にはシロアリが生息しやすく、これを上がり框のブロックの立ち上がりが誘導しがちです。もちろん、上がり框の玄関土間への埋め込みは厳禁です。
下駄箱の下は点検可能とする。下駄箱側の基礎の内側の点検が必要となることがあります。
玄関両側の外壁は水切りまでとし、基礎立ち上がりを覆わない。基礎立ち上がりの表面はできるだけ露出させるべきです。
■外壁
吹き付け発泡型の断熱は避ける。柱や土台が点検できなくなる上に、廃棄の際に分別できません。シロアリだけでなくネズミなど他の生き物対策でも不利になります。参照
■ウッドデッキ
床下にもぐれる高さと構造を確保すること。とくにベタ基礎では基礎外周部にシロアリが出やすいため、建物に接する部分の束石や束を建物の基礎に密着しないようにすべきです。また、束石はできるだけ高いものにすべきです。
ウッドデッキの下に土間コンを打つ場合は、基礎巾木がある建物では基礎から10センチ程度離して打つ。
部材の取り換えが容易な構造とする。どんなに腐らないという木材でも10年から20年で腐ったりシロアリ被害にあうというのが現実です。我が国伝統の雨ざらしにする木材建築の原則を守らないのがウッドデッキですので、腐りやすい上に、羽アリの営巣にも適しています。
ウッドデッキや木製バルコニーを建物本体と一体化しない。梁や大引を延長してデッキなどの構造にすると、建物内に水の侵入を招き、容易に補修しがたい問題が発生します。
■バルコニーなど
居室の上に作らず、排水を単純なものにする。雨樋でしか排水できない構造だと、やがて水がたまります。そして知らないうちに、それに接続する胴差などを傷めます。
■天井裏
できるだけ天井裏の空間を確保する。ヤマトシロアリ対策でも天井裏は必要です。また、シロアリ以外の生き物対策やメンテナンス、新規配線などでも必要です。
■家具や建具、植裁
シロアリの持ち込み注意。乾材シロアリ生息地域で製造または使用された家具や建具、木製品には要注意です。乾材シロアリは割り箸ほどの木材で長期間生きられますので燻蒸処理の有無を確かめましょう。また、イエシロアリ生息地域からの鉢植えなどの植裁には生殖虫としての羽アリが入っていることがあります。


イエシロアリ地域(ヤマトシロアリ地域の対策に追加して)

■基礎断熱、土間床、ブロック基礎は厳禁。
■不要な密閉空間を作らない。ダクトや雨樋など小空間を作ると巣ができやすいので、できるだけ露出させるべきです。
■地表を密閉しない。雨の落ちないコンクリート下などに巣ができやすいので、建物外部の舗装や土間コンは最小限にすべきです。
■生息密度の高い地域では、羽アリ対策として誘集灯や遮光カーテン、監視ボックスを設置する。
■成長しやすい樹木など巣ができやすいものは建物から離す。離したから来ないというものではありませんが。
■隣家と仲良くする。隣家の敷地に駆除のヒントがある場合もあります。


乾材シロアリ地域

■小屋裏、各階天井裏、床下の点検が可能な構造とする。点検口を追加で設置しやすければ、最初から点検できなくてもいいです。
■吹き抜けや高天井など点検しにくい構造は避ける。
■吹き付け断熱はすべて厳禁。木材表面の点検観察という最も大切な対応を不可能にします。
■高気密住宅は避ける。少なくとも市販のスプレー剤などが使用出来るようにすべきです。羽アリが潜り込んだ直後の木粉を見つけてスプレーを処理すれば営巣が阻止できるので、最も効果的と言えます。
■外部に露出する構造はできるだけ木質以外のものを使用する。窓枠や破風、軒の鼻隠しなどはできるだけ木質以外とし、木質が露出する部分はそれなりの薬剤処理したうえですべて厚く塗装する。
■内壁材などを補修しやすいものとする。建具も取替しやすいものにすべきです。
■照明器具は天井に埋め込むタイプは避ける。光が天井裏に漏れると羽アリを拡散させてしまいます。
■敷地に余裕がある場合、被害材を燃したり埋めたり出来るようにする。
■ウッドデッキは作らない。どうしても必要な場合は樹脂製など非木質を選択すべきです。
■隣家と仲良くする。被害の原因をめぐってトラブルになりやすい。