ピピ ありがとう

 ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ ピピ 

ピピは1999年の3月の終わり、寒の戻りの寒~い日、永遠の眠りにつきました。

寒いときだったのにピピ夫婦には卵が産まれていました。
前の子育ての時と同じように、ピピはチヨちゃんに全面的に協力して
チヨちゃんに餌を運ぶため、巣箱へ入ったり出たり大忙しでした。
時には、チヨちゃんに変わって卵を温めていたような気配もしました。

一週間ほどたったころ、ピピが巣箱の中に入ったまま出てこなくなったのです。
そのかわり、チヨちゃんが出たり入ったりしていました。

「おかしいな‥?」とは思いましたが、「チヨちゃんと交代して卵を温めているのかな」
と、暫くそのままにしていたのです。巣箱を開けてびっくりさせてもいけないと思って…
ピピの尻尾が巣箱の扉からちょっと見えていました。

1日たっても2日過ぎてもピピは出てこないのです。
「これはおかしい。何か起きたのかもしれない・・」と胸騒ぎがして
そぅ~っと巣箱の扉を開けてみました。

驚きました。
ピピが卵の上に覆いかぶさるようにして、ピクリとも動かないのです。
そっとピピの身体に手を置いてみたら、なんと氷のように冷たくなって
硬くなっていたのです。
寒さが身こたえて体力がなくなったのか、疲れ果てて力尽きたのか・・・
ピピは静かに息を引き取っていました。。。

冷たく横たわっているピピは、一生懸命に卵を温めているようでした。
でも、卵も冷たくなっていてだめになってました。
チヨちゃんは卵を温めようとしてもピピが横たわっていたので
卵を温めることが出来なかったのです。

私は沈痛の思いでピピを巣箱からそ~っと取り上げ
ティッシュを敷いた小さな箱へ入れ、そして一言
「ピピありがとう、ご苦労様だったね」と声をかけました。

ピピは、家族の大黒柱として、ベビイたちの父親として
精一杯の協力と愛情を注いだのです。その姿は本当に感動的でした。

ピピ、本当にありがとう!

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pipi

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