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インターネットお箏講座

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第3章 写真で見る「箏」2

このページでは、お筝を三つの部分に分けて説明することにします。
お筝の実際の長さは約180センチ、幅は約40センチ、厚みは約8センチあります。
お筝の名称は「竜(りゅう)」の形になぞらえて、竜頭(写真 右)、(写真 中)
竜尾(写真 左)という三つの部分に分けられます。

甲の部分には絃を張り、柱を立てて調絃をします。絃は13本あり、遠い方(写真上の方)から
一・二・三・四・五・六・七・八・九・十・斗(と)・(い)・(きん)と数えます。

お筝の絃は本来絹糸を使用します。 最近はナイロン糸、テトロンなどを使いますが
お筝の音色としては絹に勝るものはありません。(余韻の美しさ・遠音がきく など)
ただし、丈夫さの点では絹は切れやすいといった弱点はありますが…

竜尾 竜頭
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↑竜尾の裏側(音穴)が見えます ↑竜頭の裏側(音穴)が見えます
下側の写真が音穴(演奏した音を響かせるための穴)です。
箏は表板と裏板を張り合わせて出来ており、中は空洞になっています。音穴から見える波状の線は「綾杉」といって、一筋一筋手彫りで丁寧に形作り、音色を複雑に響かせます。特に写真の「綾杉」は「子持ち綾杉」といって、より複雑な音色が出るように技巧が施されています。

裏板は柾目を使うことで硬い音色を程良くやわらげ、箏全体に響かせて余韻のある音を保ちます。

■ お筝の調絃(チューニング)について ■

kotoe

お筝という楽器は、↑ の写真でもおわかりのことと思いますが、胴(甲)の部分に柱(じ)を立ててチューニングをします。ピアノ・エレクトーンなどのようなキーボードと違い、柱 を自由に動かして低音にしたり高音にしたりして自由に高さの調節をすることができます。また演奏する曲目によって部分的に柱を動かし、いろいろな調絃に変 化させたりします。

( 例 … 雲井調子・中空調子・古今調子など)

インターネットお筝講座では、基本の調子である「平調子」を是非覚えていただきたいと思います。総ての曲が、この「平調子」を基にしていろいろの調子へと変化していくからです。

五線譜を見て大体わかると思いますが、「平調子」の調絃方法を説明します。
まず一の絃をハ長調のミ(E)の音程に合わせます。 次にニの絃から順番に (A)・(B)・(C)・(E)・ファ(F)・(A)・(B)・(C)・(E)・ファ(F)・(A)・(B) と合わせていきます。

「平調子」には (D)・(G) の音がカットされています。このような音階は邦楽独特の調絃方法で日本音階と言われています。

※注:この講座では理解しやすく説明するため、一の絃を ハ長調のミ(E)に設定してありますが筝曲ではレ(D) (壱越:イチコツ) の音に設定するのが基本(標準)になっています。

次の章ではお筝の弾き方について説明しましょう。