資本論でみる失業率4.9パーセント


資本が大きくなる上で産業予備軍が累進的に生産されることが「資本論」で示されています。失業者は資本の蓄積過程の付録であるということです。決して逆ではありまん。産業循環の過程で、失業者が生み出され、活況時には一時的に吸収されるのです。これは、資本主義の法則なのですから、誰もこれに逆らうことなどできません。ただ、放置すると体制の危機が表面化しますので、現在の先進国は社会保障という名の緩衝装置を備えています。日本の場合は、アメリカと同様で、小さな政府を目指しているのですから、老後の生活は自分でまもらなければなりません。

しかし、小さな政府とはいえ、日本の場合は、明らかに歳出に問題があります。道路、橋、会館など産業基盤の公共事業に支出される割合がまだまだ多いのです。歳出構成の見直しによって、最悪の生活苦にいたる事態は避けられるはずです。この意味で、消費税を福祉目的税とすることにも、私は反対です。

下記に「資本論」第1巻第7篇の目次を紹介します。岡崎次郎訳、「資本論3」、大月書店国民文庫版、5-6ページより。

資本論の目次を見て思いをめぐらすることは、現在の経済を考察するうえで、非常に役立つと思われます。

資本論第7篇 資本の蓄積過程

第21章 単純再生産

第22章 剰余価値の資本への転化

第23章 資本主義的蓄積の一般的法則

 第1節 資本構成の不変な場合に蓄積に伴う労働力需要の増加

 第2節 蓄積とそれに伴う集積との進行途上での可変資本の相対的減少

 第3節 相対的過剰人口または産業予備軍の累進的生産

 第4節 相対的過剰人口の種々の存在形態、資本主義的蓄積の一般的法則

 第5節 資本主義的蓄積の一般的法則の例解

第24章 いわゆる本源的蓄積

第25章 近代植民理論


Monday, August 02, 1999