剰余価値率
「統計指標研究会」の『統計日本経済分析』、新日本出版社、第6刷、1980年を読む。
日本の高度成長の過程において、高い利潤率が、西欧諸国と比較して一段と高い蓄積率をもたらした。成長のための資金は国民の零細貯蓄と財政資金がまかなった。その結果、1973年をピークとして、恐慌の程度もまた日本ではおおきかった。(14-27ページ参照)
また、日本、アメリカ、西独の企業間で、「剰余価値率」の比較をおこなっている。それによれば、人件費に対する利払い前の利益の比率は、約130パーセントで、アメリカ、西独の50パーセント以下に比較して圧倒的に高いものとして記されている。
企業間の比較であり、外注構造も異なっており一概に比較できないが、それにしても日本の場合、利潤率、蓄積率が高いことで国民の分配分と消費はその割には伸びていないことが記されている。
今の状況と比べると全く同じ状況に置かれていることがわかる。
景気のピークが1973年から約10年おきに訪れていること。景気の谷はそこから3年くらい後になるであろうこと。これらのことは、日本の成長の歴史的事実である。
経済の法則と歴史の理解がなければ、今後の改革のあり方も探ることができないであろう。マルクス経済学の研究者の皆さんには、「再生産表式論」の現状への具体的応用モデルを示してもらいたいものだ。