もはや
Windowsにこだわる理由はありません
私のところでは事務器との相性から1台だけWindows機がありますが、その他の3台はすべてLinuxです。今ではほとんどの仕事
はLinuxで可能ですし、むしろWindowsよりも使いやすいのでこちらが主体です。
私が日常的に使用するPCは、ネットで2万円ほどで買った中古デスクトップPCです。Intel Core i7 2.93GHz
メモリ8GiB、OSなしのマシンでしたが、これに最新のLinuxをOSとしてインストールしたところ、ストレスもなく安定して動いています。
私がはじめてLinuxに出合ったのはWindows98の頃。本の付録のRedhatLinux7ですが、捨てようとしていた
PC(CPU500MHz/メモリ64MB)にインストールしてみたら辛くも立ち上がりました。そして初めて見るLinuxの画面に感動
したものです。
当然オフィスソフトOpenOfficeは重くてほとんど動きませんが、ブラウザのMozillaは立ち上がりネット上のサイト閲覧は
普通にできました。しかもRedhatプロジェクトからは無料でシステムのアップデートも送られてきました。高いお金をかけたWin98
がアホのように思えたのです。
その後書店でKnoppix(CDだけで動くLinux)を見つけたときはさらに驚きました。RedHatではCD3枚だったのに、
たった1枚のCDでRedhat並みのことができてしまうのだから。
しかし、当時のLinuxは日本語の扱いや各種設定などで苦労したし、ソフトウェアも不具合が多かったので、まだまだWindowsの
代わりに使うには不安だらけでした。
よく見れば、あっちもこっちもLinux
ところが今日ではWindowsとほとんど同じ操作性になっていて、ソフトウェアもほとんどがWindowsにうまく対応・互換しま
す。しかも部分的にはWindowsよりも優れたものになっていて、LibreOffice、Firefox、Thunderbird、
Gimpなど多くのLinux出身のソフトがWindows用の人気フリーソフトとして広まりました。
そしてついに「Linuxはガンだ」と言っていたMicrosoft自身もLinuxの配布を始めるところまで追い込まれています。
一方、パソコンと言われる分野以外に目を向ければ、世界のスーパーコンピュータのほぼすべて、家電や車への組み込みシステムの多くは
Linuxで、スマホやタブレットPCの多くもLinuxの流れをくむものです。こうしてほとんどの人がLinuxの恩恵を受けているの
に、これが案外知られていません。
にもかかわらず、WindowsやWard/Excelでないと使えないと思い込んでいる人はいまだに多く、「Linuxは難しくて一
部の人が使うもの」「最初から覚えなおさなければならない」という偏見も根強いのです。
中高年には利便性の低いWindows
通常生活でのPCの機能、とくに中高年の方が必要とする機能は、最新のWindowsのものである必要はまったくありません。メールの
やり取り、ネット閲覧、文書作成、写真・動画・音楽の整理・編集、報告書など、どれもWindowsのような有料のOSでなくともすべて
可能で、個々の機能でも遜色ありません。むしろ、使い勝手からいえばLinuxのほうがシンプルで使いやすいのです。
そこでこの際「Linuxという自由で多様な選択肢もあるではないか」と、Linuxを宣伝する側に立ってみようと思ったのです。
Linuxそのものについてはネット上の百科事典Wikipediaに
詳しく書いてあるのでここでは説明しません。ここでは自分で使ってみてわかったことについて述べます。
なお、文中で「Linux」と表現しているものは、ほとんどの場合
ディストリビューション(Linuxを核にして各種ソフトウェアをセットした配布形態)を意味します。
Windowsで困ったとき
Linuxとオープンソースで解決を
日常の操作
Linuxならこんなに簡単なのに! |
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上は私が現在日常的に使用している中古PCのLinuxデスクトップ。
マシンは中古でも、OSやソフトウエアはすべて最新です。
Linuxの種類はUbuntu Linuxをベースに操作画面(デスクトップ環境)にKDE-Plasmaを採用したKubuntu。写真は壁紙やカラーテーマをカスタマイズしたものです。
KDEのファイルマネージャーDolphinはカスタマイズが容易で高機能。当初から動画ファイルのサムネイルやお気に
入りの フォルダ登録や2画面での操作に対応し、Windows7のエクスプローラーよりもはるかに使いやすくなっています。
全体的に、Windows7やXPの使える人ならほとんど直感的に使える風情です。

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上はWinXP時代のノートPC(息子からのもらい物)で使用しているLinuxデスクトップ。PCが古く、さすがに4K動画は無
理ですが、小さな動画や写真・音楽はOK。
Linuxの種類はDebian
Linuxをベースにした超軽量のAntiXに、使い勝手のいいxfceという操作システムを載せたMX-Linux。
オフィスソフトLibreOfficeは普通に動くので、シロアリ関係のセミナーでプレゼンをするときに持っていきます。
どちらもスタートメニューに各ソフトが分野別に分類されているうえに、ファイルマネージャーの左ペインには、よく使うフォルダが登
録できるので、デスクトップにショートカットアイコンを並べる必要はありません(並べることもできますが)。
こうしたLinuxのOSは、Officeソフトをはじめ多くのアプリケーションがセットされたパッケージとして配布されているの
で、インストール直後からほとんどの仕事ができます。
また、数万の追加ソフトを有する単一のパッケージシステムがあるので、必要なソフトはワンクリックで追加できます。
そしてこうしたOSやソフトの導入や入れ替え、アップグレードには1円の費用
もかかっていないのです。
*** 導入までの主な流れ ***
・Linuxの配布サイトからOSのイメージファイル(.iso)をDLします。
・イメージファイルをDVDまたはUSBメモリにイメージとして書き込んで、起動メディアを作成。
・インストールすべきPCに起動メディアをセットしてPCの起動ボタンを押します。
・LinuxOSが起動したら、いろいろいじってみて十分試してください。
・気に入ったら、デスクトップにあるインストールアイコンからインストーラーを起動してインストールします。
---細かな点については、ネット上に解説しているサイトが多数あ
るので参考にしてください。 |